企業倒産が31％急増！9年ぶりの記録を更新、物価高や人手不足が影響を深める

東京商工リサーチが発表した2023年度の企業倒産は、前年度比31.6％増の9053件となりました。この増加は2年連続で、9年ぶりに9千件台に達しました。

政府の資金繰り支援策や実質無利子・無担保融資（ゼロゼロ融資）の返済が本格化する中、物価上昇や人手不足の影響が顕著です。

過去数年間、倒産件数は資金繰り支援の効果により比較的低い水準に推移していましたが、2023年度はコロナ禍前の水準に戻りました。

東京商工リサーチの担当者は、今後、過剰債務に苦しむ企業を中心に、夏場以降に倒産が増加する傾向が強まる可能性を指摘しています。これは、日銀がマイナス金利政策を解除し、金融機関の貸出金利が上昇する見込みであるためです。

2023年度の負債総額は前年比6.0％増の2兆4630億円となりました。小規模倒産が目立ち、特に1億円未満のものが多いです。

大型倒産の中では、パナソニック液晶ディスプレイ（兵庫県）が5836億円で最大であり、次いでユニゾホールディングス（東京）が1261億円です。