G20新興国経済の動揺が先進国へ波及：IMFの警告

国際通貨基金（IMF）は、新たに公表した報告書で、G20に参加する新興国経済の不安定性や減速が先進国の成長に及ぼす影響が増大していると指摘しました。

報告書によると、中国を含む新興国の経済不安定性が2000年以降急増し、今や先進国の不安定性からの波及と同等の規模に達しています。

中国経済の不安定性は、3年後には他の新興国のGDP変動の10％、先進国の場合は5％にまで及ぶ可能性があります。

また、中国以外のG20新興国の経済不安定性は、他の新興国や先進国のGDP変動に最大4％の影響を与えると予測されています。

G20に参加する新興国の割合は2000年以降、世界のGDPに占める割合が2倍以上に増加しました。

また、国内経済の不安定性の波及規模も2000年代初めから約3倍に増加しています。

IMFはさらに、G20新興国の経済成長率が過去20年間の平均6％から減速すると予測し、中期的な成長見通しを3.7％に引き下げました。

政策立案者に対して、潜在的な不安定性に備え、十分なバッファーを維持し、政策枠組みを強化するよう呼びかけました。